こちらで更新継続中。「STEINS;GATE 0」クリア。 やや地味ながら、初代を補完してくれる作品。

「STEINS;GATE 0」クリア。 やや地味ながら、初代を補完してくれる作品。

シュタインズ・ゲート 0 イメージ

クリア自体はしていたものの、感想を書くのが遅くなってしまいました。 というわけで、今回の記事がクリア後感想となります。

正統続編というより初代本編を補完するファンディスク的な印象は拭えないものの、内容には概ね満足できる出来だったかなと思います。

※初回プレイ後の感想は「「STEINS;GATE 0」プレイしてみたよ。 初代シュタゲに匹敵する読み応え。」をどうぞ。

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初代本編が100だとしたら、本作は80くらい。

まずおさえておきたいところは、本作は初代をプレイ前提であり、かつ、正統続編を謳っているところ。 内容も初代に連なるものなので、(そうそういないとは思いますが)本作がシリーズ初プレイだと楽しめないことうけあい。

で、続編として“連なる”として、前に繋がるのかそれとも後ろに繋がるのか……というところですが、前日談でも後日談でもなく……紅莉栖ルートから分岐して、再び紅莉栖ルートへ回帰するまでを補完するような内容といったところでしょうか(わかりにくい)。

公式にも紅莉栖を救えなかった世界線を描くと書いてはあるものの、タイムマシン・タイムリープマシンといったモノが登場する本作である以上、単純に後とも前とも言い切れないのですが、なんとか表現しようとするとそんな感じ。

ノリや雰囲気としては、時々コミカルなシーンを挟みつつ、全体的に暗いトーンで進行。 個人的には見てみたかった2036年の荒廃した未来を見ることもでき、そのあたりは満足しております。

他方、トゥルーエンドが若干物足りない感はあって、トゥルーエンドというより初代の紅莉栖エンドルートに繋がるエピローグにしてプロローグ的なものに。 内容としては特に不満はないものの、ひとつの作品としての充足感や余韻はちょっと弱いかなと。

まぁ、流れ的にも仕方ない部分はあって、ここをもって低評価にするわけでもないんですが、少し寂しい印象だったのは事実ですね。

伏線の回収に関してはまずまずといったところ。 新キャラをうまく絡めた回収もしていたりと、破綻しないように相当気を使って作られたであろうことは想像に難くないです。

全体的には地味ながらもソツのない印象で、ちょっと物足りないトゥルーエンドを除けば、継続プレイを促してくれる、概ね良好な印象といったところです。

内容は……絶対評価ではなく相対評価で表すと、初代が100だとたら本作は80くらいが妥当かなと思います(ちなみに比翼恋理のだーりんが75、拘束線形のフェノグラムが70くらいかな?)。 ファンディスクとしては上々だと思います。

※過去作の個人的な感想なんかは「「STEINS;GATE」シリーズをひととおりプレイしたよ。」に書いてあります。 よければどうぞ。

新キャラは比屋定さんがグイグイ来ます。

本作では比屋定(ひやじょう)真帆や椎名かがり、そしてまゆりの友人のコスプレイヤーたちなどが新キャラとして登場。

冷静に考えると、どんどん男女比狂っていってない?とは思わなくもないのですが、まぁ、そこはノータッチのほうがいいんでしょうね。 はい、まぁいいです。

公式には椎名かがりが、椎名姓を持つことと、紅莉栖に近しいルックスを持つということでキーパーソンという位置づけにしていた気がしますが、通してプレイしてみると比屋定真帆の方がよっぽどキーパーソンであり印象も残ったかなと。

椎名かがり

(おっぱい以外は)紅莉栖にそっくりという設定の椎名かがり。

まず椎名かがりですが、本編の性質上、設定というか……そういったパーソナリティ的なものが結構変動するのが、印象をフワフワっとしたものにしてしまっている気がします。

もとはまゆりが未来で養女にすることになるキャラですが、色々あって鈴羽とともにタイムトラベル。 途中ではぐれてしまい、本編中で再び姿を現すことになるわけです。

大まかな流れは変わらないんですが、彼女の場合はその登場の仕方や立ち位置、そして想定外のアレコレなんかの変動もあって、キャラとしてはかなりトリッキーな部類です。 複数ルートをプレイするためにセーブやロードを繰り返していると、このキャラの“今の状態”がどんなんだったか混乱してしまったりも……。

もはや二面性どころではない(が多重人格というわけでもない)、多面性を持ったキャラなので把握が難というのがプレイ中の印象でしたね。 ただ、彼女のルートは複雑に因果が絡みあった本作ならではの内容で、EDテーマの優しい感じもあって好印象でした。

比屋定真帆 イメージ

才女ながら残念系女子な比屋定真帆。 一枚絵もコミカルなものが多い。

続いて比屋定真帆ですが、ボッサボサの髪に太眉、お世辞にもセンスがいいとはいえない服装などなど、いわゆる残念系女子ですね。 だがそれがいい。

紅莉栖の在籍していたヴィクトル・コンドリア大学の研究所の先輩で、彼女こそが本作でカギとなるAI「アマデウス」の研究に携わる一人であり、当然ながら今回のゴタゴタにも大きく関わる(巻き込まれる)形になります。

今作の本編が紅莉栖や「アマデウス」を巡る物語ということもあり、初代における紅莉栖に近いポジションで岡部をサポートしてくれたりします。 それゆえ、他の新キャラよりも描写が細かくなり、印象も色濃く残っていくことになります。 他の新キャラを食ってしまうくらいに。

まぁ、なんというかですね、ちみっこい身体に垢抜けないルックス、中の人補正的に新キャラの中ではダントツで好きです。 あ、私の好みはどうでもいいですね、はい。

ちなみに彼女のルートの方は、個人的に近年株を上げている萌郁との絡みもあって好きでした。 ネタバレになりそうなので掲載はしませんが、一枚絵などもごっつぁんです。

本作には他にサブキャラとしてヴィクトル・コンドリア大学の教授やら、まゆりのレイヤー仲間が登場します。 前者の教授は見た目のインパクトや言動から印象には残るものの、後者は掘り下げ不足感は否めません。 設定を活かせばもうちょっと面白い展開もあったんじゃないかな……?

とまぁ、キャラに関してはこんな感じ。 個人的には比屋定さん無双な感じでしたが、かといって既存キャラの影が相対的に薄くなるということもなく、むしろよく描けていたと思います。

特に、どうにも二番手三番手になりがちだったるかやフェイリスにも見せ場があり、どの既存キャラにもしっかりと華を持たせてくれているのは非常に好印象。 そのあたりは心配しなくてもいいと思います。

意外と手抜きな印象を受ける部分も。

ゲーム開発も慈善事業ではないので、利益を追求するとなればコストカットをするのも経営上は必要になってくるでしょう。 しかし、それが作品の質に目に見える形で影響を及ぼしてしまうのは、ちょっと問題ともいえます。

本作で言えば、初回プレイ後の感想記事でも言及した誤用のほか、脱字……立ち絵の使い回しなどが挙げられます。

前者は毎回5pb.系のゲームで言及していますが、「おもむろに」を筆頭に誤用が毎回のように入ってくるんです。

これも以前書いた気がしますが、「通じればいい」というのはNGだと思います。 私は本来の用法や意味と誤用であるところの用法や意味を両方知っているからまだしも、本来の用法や意味しか知らない人にとっては、誤用を含む文章は「通じない」んですよ。

特に「おもむろに」や「憮然とした」は、他の誤用のおそれのない言い回しや表現だって色々あるわけじゃないですか。 「ふいに」とか「憤りを隠せずにいる」とか、間違いもないしよっぽどいいじゃないですか。 より平易な表現だってあるでしょうに。

ただ、手軽に文章の全体的なレベルが上がるような気がして使う……衒学的とも違うと思いますが、ともあれ、よく見せようとして逆に失敗しているんですよね、ほぼ毎回。 テキストが命のゲームでテキストに誤りがあるのは致命的じゃないですか? というか、テキストの推敲をするとか、チェックをする担当いないんですか?

また、立ち絵の流用・使い回しも今回に関してはNG。

これも前回の記事で言及していますが、新規の立ち絵を用意したはいいものの、同一キャラで旧作の立ち絵も用いていることで違和感がすごいんです。 完成度に差があるので。

旧まゆり

初代からの流用まゆり。

新まゆり

本作での新規立ち絵まゆり。

これらの画像も前回の記事からの流用ですが。

流用しつつ新規立ち絵を混ぜるなら、旧作の絵に雰囲気をもっと近づけて欲しかったし、理想を言えば全部一新して欲しかったところです。

細かいところを言えば新規立ち絵は鼻筋がやや長すぎて鼻や口のパーツが下に寄っている気がするんですが、これは画風とか好みもあるのでなんとも。 ただ、立ち絵も一枚絵も完成度は本作のほうが上です。

シナリオやキャラ描写に非常に丁寧に気を遣っている印象を受ける一方で、文章の推敲が疎かだったり立ち絵の整合性が取れていないことは残念でなりません。

このあたりでシメておくのがいいんじゃないかな。 満腹、満足だよ。

このほか、相変わらずいい仕事をしている岡部の中の人の熱演や、楽曲もいい感じの出来だったりと、本作が良作ではあると思います。 最初に触れたように、続編というよりはファンディスク的な、作品の拡張よりも補完をメインとしたものですが。

しかし、もうそろそろ、岡部やラボメンを苦悩の日々や絶望的な戦いから解放してやってもいいんじゃないのかな? とも思うんです。

単純にキャラやシリーズへの愛着もあるんで、もう少し別の展開や本来的な意味での続編も欲しいし、出たら出たできっとプレイするんでしょうけれども……同時に、そろそろ休ませてやってくれないかとね。

もう十分に苦しんで、やっと将来・未来を勝ち得たんで、それでいいんじゃないか……という気持ちはもちろん、ひとつのシリーズに頼り切るのはあまり良い結果をもたらさないのが理由です。 ごく一部を除き、歴史的に見ても失敗や低迷を招いているので。

ROBOTICS;NOTESが内容的に凡作(シュタゲの後だと駄作という印象すら)で、未だにファンディスクなどの類がリリースされていないこともあって、少々腰が引けた可能性もないではないです。 しかし一方で、CHAOS;CHILDという人を選びそうではあるものの名作もリリース出来ているわけでしょう。

ROBOTICS;NOTESはこのまま休ませてあげるとして、そろそろシュタゲから離れて次へ行って欲しいかなというのが正直なところですね。 CHAOS;CHILDを軸に展開してくれてもそれはそれでもいいですし。

と、まとめがあまり本編に関係のないものになってしまいましたが……総合的に見て、本作はよくできたファンディスクといったところ。 30時間弱でコンプリートできるので、コスパがいいとはいえませんが、内容的には概ね満足いくものとなっています。

ただ、シュタゲの続編!という先入観のもと、謎が謎を呼び緊張感とワクワクゾクゾクする展開を期待すると……肩透かしを食らいそうですので、そこはご注意を。

一方でシュタゲシリーズのファンなら、ファンディスクということで過剰な期待をせずにプレイすれば楽しめるんじゃないでしょうか。 よりシュタゲの世界を深く味わいたいのであれば、手を出すという選択肢は大いにアリだと思いますよ。

この記事を書いた人

壬生狼
みぶろと読みます。 活動名は他にmiburo666・Lupus(ルプス)など。
ゲーム、音楽、映画などが趣味。 このブログではゲーム系記事を公開しています。
現在のアイコンはPSO2のマイキャラであるルナール。
記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。
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