こちらで更新継続中。「DISORDER6」を今更クリア。 結末を迎えても残るモヤモヤ。

「DISORDER6」を今更クリア。 結末を迎えても残るモヤモヤ。

Disorder6

スターウォーズ バトルフロントのβ版クライアントがいつまでたってもDL終了しないので、長らく積んでいたDISORDER6をプレイ、そのままクリアまで突っ走りました。

前作のDUNAMIS15は佳作でしたし、前作との繋がりも匂わせる部分もあったんで、ほんのり期待していたんですが……なんとなくモヤモヤが残ってしまう作品でした。

スポンサーリンク

アイデア先行、テーマ性希薄。

本作はサスペンスタッチの作品ということで、プロローグや全編通しての根っこの部分はそのとおりの展開がなされていきます。

気がつくと少女と手錠で繋がれていて、近くには女性の死体。 自分かあるいは少女のどちらかが犯人かもしれないが、肝心の記憶がない。 自分が殺すはずがない、だとしたら少女がやったのか……? わからない。わからない……しかし状況的にはどちらかが犯人の可能性が高く、警察に追われることに……。

わけのわからない状況だけれども、ひとつわかるのは自分のおかれた状況はよろしくないということ。 シチュエーション・スリラー的な出だしにより、スリリングな逃亡劇やなくした記憶の内容や行き先が気になるような設定になっており、興味がそそられます。

……が、中だるみしつつも、いよいよ事の真相に迫る! となって明かされる真相が、どれもこれもちょっと拍子抜けする内容なんですよね。 いやまぁ、納得いかないわけじゃないんですが、引っ張るだけ引っ張ってこの程度?というような。

結末も、ノーマルエンドは「え?これで終わり?投げっぱなしすぎじゃね?」ってなもんで論外でしたし、トゥルーエンドも「ん?そんなんでいいんか?」といった具合。 カタルシスがなく、作品は既に終わってしまっていて、モヤモヤ感がずっと残ってしまうという非常に辛い展開でした。

むしろサブエンドの方が内容としては味わい深く、各種シーナ絡みのエンドはギャグ的なものであったり、倒錯的な欲求を刺激されるものであったりとバラエティ豊か。 サブヒロインのエピソードも、本編部分よりもハッピーだったりするものもあったりしました。

しかしそうしてエンディングを網羅してみても、いまいち、本作を通じて何を訴えかけ・提示したかったのかがピンとこなかったんです。 結局のところつきつめれば“愛ゆえに”なんでしょうけれども、なんか違う気もするし、うーん?と。

決してつまらないわけではないんですけれども、プレイ前の期待値が高すぎたのか、終盤にかけての尻すぼみ・投げっぱなし感は悪い意味でスッキリしないのが難点です。

つーか、プロローグいらないよね?

5pb.のゲームはプロローグが長ったらしいイメージがあります。 特に前作は長い上に(ひととおりプレイした後でも)理解に苦しむ電波ポエムが、延々と垂れ流される始末です。

本作では緊張感溢れる逃走劇から幕を開ける……んですが、延々逃げまわるだけですし、あろうことか、直後に始まる本編の途中で大して変わらない同じようなシーンを繰り返すんですよね。

こんな短い間隔で同じようなシーンを繰り返されたってプレイヤーは引き込まれないわけですよ(ループものじゃないし)。 むしろ、ただひたすら逃げ逃げを繰り返すだけで「さっきも見たよ~」ってなもんで緊張感が薄らぐし、飽きてきます。 どのみちこの後だって逃げ逃げなんですし……。

以上から、本作のプロローグはバッサリカットでもよかったと思うんです。 前作の電波ポエムよりはマシですが、ね。

前作とのつながりは? 前作もプレイするべき?

で、ひととおりやってみての「前作とのつながり」に関してのお話なんですがね。 作中では明示的につながりを示唆するものはほとんどなくて、「コレって前作のアレなんじゃないか?」程度に想像するくらいのものしかないです。

とまぁこんな塩梅に、前作と密接な繋がりがあるであろうキャラの発言内容や、状況的に見て「そうなんだろうなぁ」と思い巡らせるしかないんです。

もちろん作中でシーナが○○○の○○○○だと名言はされていませんし、そうだと示す証拠もありませんが、そこは前作の設定と、セオ アケミの存在が暗に示している気がしないでもないです。

本作に登場する(といってもゲーム開始時点で故人ですが)セオ アケミは、前作における妹尾梓(セオ アズサ)と容姿・性格(言動)ともに酷似……というか瓜二つなんですよね。

んでもって、外見は若めなのに、41歳という奇妙な設定。 この二者の関係もまた、最後まで明らかになることはありませんでしたが、彼女もまた○○○○なのか、それとも……?と想像する余地はあります。

前作と繋がる部分は以上のような部分のみで、それ以外の部分に関してはほぼ無関係の出来事と言っても過言ではありません。 もしかしたら時系列的に本作→前作ということも考えられなくもない以上、納得行く自説が確立できないのもモヤモヤの一端でしょうか。

いずれにせよ、前作未プレイでも何ら問題ない内容といえます。 むしろ、前作をプレイ済みの場合はモヤモヤ感が増してしまう恐れすらあり、さらに言えば、前作よりも出来のよろしくない内容にガッカリしてしまうかも。

前作もプレイすべきか、というより、前作をプレイすれば本作は無理をしてプレイする必要がない、というところかもしれませんね。

余談1. 相変わらず誤用の多いテキスト。

相変わらずというかなんというか、5pb.ブランドのゲームにはシュタゲしかりカオチャしかり、誤用が目立つ(気がする)のがなんともはや。 今回は大きくふたつ発見してしまいました。

厳密に書き写したわけではないので表現ブレはあるかと思いますが、だいたい以上のような誤用。 「「CHAOS;CHILD」クリアしたよ。 シュタゲに並ぶ作品かも。」にもあったように、「おもむろに」はもはや常連。

カオチャの場合は、誤用かどうかの判断をしにくい場面が多く、状況的に誤用っぽい?程度なものでしたが、本作における「おもむろに」はほぼ確実に誤用と言える状況下で用いられていました。

「すべからく」も誤用が多い語であり、本作でも典型的な使い間違いをしています。 ちょっと難解な言い回しをしようとしてミスると非常に恥ずかしいので、無理をしないで欲しいんですが(古傷も痛むし……)。

※「おもむろに」は「(ニュアンス的には一拍おいて、もったいぶって、というような状況が含まれる)ゆっくりと」という意味。 「すべからく」は下に「~べし」の形を伴い「当然(是非とも)~すべきである」の意味。

誤用をあげつらうのも「細かいやっちゃな!」と言われることかもしれませんが、本来の意図・意味が通じないとか、歪んで伝わってしまうのって、結構致命的だと思うんですよ。

伝わればいいという意見も理解はできるものの、ただでさえ日常の対話でも受け取り方の違いでトラブルが起きかねないのに、そもそもの発言内容が歴然と意味に隔たりがある場合は、それはもはや日本語で会話しているうちに入らないのではないか、と。

テキスト命なゲームなので、こうした部分の校正・推敲は徹底してほしいものです。

余談2. マリヲかわいいよマリヲ。

一応、ボーイ・ミーツ・ガール的な要素も含む本作なので、お気に入りキャラが出てくるのは自然なこと。 本作でお気に入りになったのは、

マリヲ

マリヲでした。 女装子です。 男の子です。 ついてます。 だがそれがいい!

などと供述しており……。

本作をプレイした人の多くは、マリヲに対する印象は悪いと思うんです。 その性格・位置づけ、行動原理、言動……などなど、まぁ、色々とヒドいことをしてるんで当然ですね。

しかしそれでもなお! 私個人としては魅力的なキャラだなぁと。 本作にはある種「倒錯」が根底にある気がしますし、彼もまたその象徴たるキャラなんじゃないかな、と。

いや、許されざるキャラです。 モラル的にも。 しかし、だからこそ……私のナイフがスターバーストストリーm(以下自主規制)

余談3. 発売日にまつわる小ネタ。

本作のタイトル画面にはドビュッシーの月の光が流れます。 ゲーム内容と特にマッチしているわけでもないので、謎チョイス感溢れる選曲なんですが。

本作の発売日は2013年8月22日。 そしてドビュッシーの誕生日が、1862年8月22日。 そう、全くの偶然かもしれませんが、奇しくもドビュッシーの誕生日に本作は発売を迎えたのです、月の光を伴いつつ。

ちなみに発売日当日は、Googleが生誕151周年としてGoogleのトップページに月の光が流れていました(それで気がついたんですがね)。 なんという偶然でしょう。

個人的には天使ノ二挺拳銃とか、rainのほうがよっぽど月の光がふさわしいと思いますが、それはまた別のお話。

なんとも惜しい作品。 もうちょっと深めて欲しかったかな。

中だるみや、悪い意味でスッキリしない結末・真相など、イマイチな部分が多くてガッカリな作品ではあります。

5pb.の中核をなす科学アドベンチャーシリーズに比べて知名度も人気もないのも頷ける内容・出来ですし、本作ではその状況を変えることは難しいでしょう。

しかしながら、科学アドベンチャーシリーズにはない魅力があるのも確かであり、個人的にはこちらのシリーズもさらに磨きをかけて続投してほしかったりします。 もっと倒錯的で変態的なシナリオを望むものであります。

ただ、現状では、本作をオススメするのは難しいところ。 本作をプレイするくらいなら前作のほうをゆるくオススメします。

この記事を書いた人

壬生狼
みぶろと読みます。 活動名は他にmiburo666・Lupus(ルプス)など。
ゲーム、音楽、映画などが趣味。 このブログではゲーム系記事を公開しています。
現在のアイコンはPSO2のマイキャラであるルナール。
記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。
スポンサーリンク

シェアする