こちらで更新継続中。PS4/PS Vita「初音ミク -Project DIVA-X」プレイ。全体的に微妙な印象。

PS4/PS Vita「初音ミク -Project DIVA-X」プレイ。全体的に微妙な印象。

初音ミク-ProjectDIVA-X タイトル

CS向けリズムアクションでは定番の本シリーズ。いよいよPS4に本格進出を果たしたわけですが、印象はなんともはや。

PS Vita版(以下Vita版)及びPS4版もプレイしましたので、本記事では「初音ミク -Project DIVA-X」並びに「初音ミク -Project DIVA-X HD」についても触れていきます。

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様々な要素が変更されたものの、ほとんどが今一歩な印象。

前作(f2nd)からゲームスタイルを一新したことや、ナンバリングタイトルとしては初のPS4進出ということで大きく期待が高まった本作。 リズムゲームでは新たに追加された要素や廃止になった要素があったものの、根本は変わらず従来通り楽しめます。

ただしゲームスタイルの変更については、正直微妙な印象です。 リズムゲームをプレイして貯めたポイントをモジュールなどの購入で消費という従来のスタイルから、本作ではポイントを貯めてイベントを発生させるといった、イベント進行型のスタイルとなりました。

当初は面白い要素かなと思ったものの、いざ蓋を開けてみたら面倒な要素が多くなっただけという印象で、メリットもないわけではないですが、圧倒的にデメリットの方が目につくものとなっています(詳細は後述)。

また、PS4版についても完成度は微妙です。 もともと、本作が発売される半年ほど前にVita版が先行して発売されています。 追加・変更があった点といえば主に、

  • フレームレートが30fpsから60fpsに向上。
  • 楽曲が2曲無料開放(Vita版は有料)。
  • ロード時間が短縮。
  • グラフィックが美麗に。

といった具合です。
やはり性能差もあってフレームレートが60fpsで安定することや、ロード時間が短くなったのは見どころのひとつだと思います。 この辺はVita版しかプレイした経験のない方にとっては感動できる点だと言えるでしょう。

ただし、グラフィックはもう少し頑張れたのではないかと思いますし、この程度の進化で果たしてフルプライスが許されるのかが甚だ疑問ではあります。

ともあれ、リズムゲーム自体は従来と大きく変わらず楽しめる作品ではあるものの、各種変更に対しては裏目に出てしまった印象が強いです。

単純なリズムゲームからイベント進行型のリズムゲームへ。

本作の大きな変更点のひとつとして、モジュールの入手方法が“購入”から“ドロップ”になった点があげられます。 リズムゲーム中、恒例のチャンスタイムに突入し最後の☆(スクラッチ)を上手く成功させると、ランダムでモジュールをドロップします。

ゲームスタイルが大幅に変更になったのは、モジュールをこのような獲得方法にしたことに起因しているとも言えるでしょう。

初音ミク-ProjectDIVA-X HD スクラッチ

チャンスタイムの最後、画像の☆を成功させると……

初音ミク-ProjectDIVA-X HD

モジュールを抽選し……

初音ミク-ProjectDIVA-X HD

新モジュールをゲット! ランダムと言いつつもモジュールによっては固定の楽曲でしかドロップしないといった、微妙なリプレイ性も持たせている。

繰り返しになりますが、本作は従来のリズムゲームで得たポイントをモジュールなどで消費するスタイルではなく、ポイントを一定数貯めてイベントを発生させるスタイルです。

これはイベントクエストと呼ばれ、楽曲を与えられた条件でクリアすることで、確定で新モジュールを獲得したり、レアなモジュールを獲得しやすいリズムゲームに挑戦できたりします。

イベントクエスト達成後は、また次のイベントクエストまでポイントを貯める必要があるのですが、これらを進める上で重要な要素にあたるのが「エリア」です。

特段難しいものではなく、「エリア」は“ニュートラル”, “キュート”, “クール”, “ビューティ”, “カオス”の5種類があり、このエリア毎に5~6曲程度の楽曲が設定されています。

初音ミク-ProjectDIVA-X HD エリア選択画面

エリアセレクト画面。 イベントを進めるためには、画像左下に設定されている各エリアのポイントを貯める必要がある(画像は全ポイント取得済)。

例えばニュートラルエリアの楽曲をプレイしたらニュートラルエリアのポイントが貯まり、一定数に届くとエリアのジェムを獲得→ニュートラルエリア関連のイベントが発生する……といった具合です。

つまりイベントを発生させるためには、各エリアに設定されている5~6曲をテキトーに回してポイントを貯めなければならない仕様なのです。

そもそもなぜクリスタルを集めたりイベントクエストが発生したりしているのかという話ですが、これはミクさんが歌手やダンサーとして各エリアの表現力や感性(例えばキュートエリアなら可愛さ)を磨くといった、割とどうでもいい理由なのです。

初音ミク-ProjectDIVA-X HD

初音ミク-ProjectDIVA-X HD

一応目的は明確化されているが、これまでのシリーズを考えるとあまりにも取って付けたような動機付け。

私は好きな楽曲をひたすらプレイしてポイントを貯めたい派ですし、上記の無理やりな動機付けによりイベントを進めるモチベもいまいち上がらなかったので、このシステムへの印象は悪いです。

現段階でメリットと言えるのは、最初からある程度楽曲が開放されているので、過去作よりは進行の自由度が高くなったことくらいだと思います。

リズムゲームは改善と改悪が交わり合う仕上がり。

まず、リズムゲームにおける前作(f2nd)と本作での大きな変更点は以下のとおりです。

  • 前作のリンクスクラッチ、ダブルスクラッチの廃止。
  • RUSHアイコン(ボタン連打)の追加。
  • チャンスタイム成功時の演出分岐を廃止し、モジュール獲得演出に変更。
  • ボルテージシステムの導入。

リンクスクラッチとダブルスクラッチについては以下を参照してください。電撃-『初音ミク -Project DIVA- F 2nd』に追加された2つのスクラッチ/フリップ操作を紹介! 『Packaged』など4曲の収録曲についてもお届け

リンクスクラッチとダブルスクラッチの廃止及びRUSHアイコンの追加はGOOD。 リンクスクラッチは曲のテンポによってノート速度が変化したため、ある意味初見殺しな要素で不満ではありました。 というか正直もうスクラッチ自体が面倒くさいので廃止していただいて結構です。

RUSHアイコンについては、リズムゲームのテンポを崩すことなくスムーズに組み込まれており、良い要素だと思います。

初音ミク-ProjectDIVA-X HD RUSH

ボタンを連打するほどポイントを稼げるRUSHアイコン。ボタン連打に夢中になりすぎると後続のボタン入力をミスるので注意。

一方で、チャンスタイム成功時の演出変化はとても好印象だったので、今回の廃止は残念でした。 加えてモジュール獲得演出もあまり好ましくないのが残念な気持ちに拍車をかけています。

モジュール獲得演出では、設定していたモジュールが強制的に獲得したモジュールに変更されます。 それがランダムで抽選されるものですから、楽曲の雰囲気にそぐわないものになることも少なくないのです。

初音ミク-ProjectDIVA-X HD 愛Dee

せっかくお揃いのモジュールで踊っていたのに……

初音ミク-ProjectDIVA-X HD 愛Dee2

モジュールの抽選次第では画像のような微妙な組合せになることも。

演出もワンパターンなので飽きますし、ゲームをある程度進行すると既に獲得済みのモジュールが出てくることがほとんどなので、その辺もなんだかなぁといった印象です。 私自身、このドロップ制自体が微妙な印象なので、そもそも相性が悪いんでしょうね。

また、ボルテージシステムについては、簡単に言うとボルテージを溜めるほどリズムゲーム中に得られるポイントが多くなる……という要素です。 これは楽曲のエリアやモジュールに大きく影響されます。

初音ミク-ProjectDIVA-X HD モジュール選択

エリアとモジュールのエレメント(属性のようなもの)を合わせると、エレメントボーナスが付与される。 組合せによってはスキルが発動(画像は麗しの王女様)し、画像の場合は得られるポイントが60%増加するため、その分クリアが容易になる。

このシステムは楽曲をクリアしやすくできる一方で、設定するモジュールがある程度限定的になってしまい、選択の幅を狭めてしまったように思います。 アイディア自体は良かったと思うんですけどね。

モジュールを好みのものにしてプレイしたい場合は、従来のゲームスタイルである「フリープレイ」も用意されているので、そちらで好き勝手やったほうがいいかもしれません。

ただし「フリープレイ」ではモジュールを獲得できないので、やはりメインをある程度進める必要があるとは思いますが。

PS4版の購入意義について。

正直あまり感動を得られなかったPS4版ですが、これは価格にも大きな要因があると思われます。 本作は俗に言う「完全版商法」に該当するか、あるいはそれに近しいものであると思うのですが、この商法は近年はどこのメーカーも手を出していることですし、とやかく言うつもりはありません。

ただし、そのような形で発売されるソフトは、大抵オリジナル版よりプライスダウンして発売されますよね。 ところがどっこい、前述したとおり本作は堂々のフルプライスなんです! 希望小売価格 税込み8,629JPY。

もしかしたらPS VR対応のためにコストが高騰したのかもしれませんが、それにしてもVita版より約半年後発で、PS VR発売2ヶ月前というこの中途半端な発売時期を考慮すると、割高感は否めません。

とりあえずVita版をプレイしていない方であれば購入してOKだと思います。 逆に、Vita版をプレイしている方には非推奨です。

よっぽど本作に思い入れがある方や、どうしてもヌルヌル画面で遊びたいという方は止めませんが、ちょっと興味本位で……という方がおりましたら全力で止めさせてください。 そのくらい微妙なのです。

グラフィックに関してもVita版よりは美麗になっておりますが、性能差的に美麗になって当たり前ですし、むしろPS4にしては全然物足りない印象です。 逆にVitaすげー!という印象が焼き付いた結果に終わりました。

初音ミク-ProjectDIVA-X HD 画像比較Vita

こちらがVita版。

初音ミク-ProjectDIVA-X HD 画像比較PS4

こちらがPS4版。順当に綺麗になってはいるものの、髪の質感とかが微妙な印象。

余談ですが、Vita版は相当頑張ったのかバックグラウンド動作に必要なメモリまで使用しています。 つまり、本ソフトを起動中にフレンド情報やトロフィーなどを確認することができませんのでご注意ください。

いずれにせよ、Vita版を持っていない方や特別な理由が無い限り、PS4版の購入意義は限りなく薄いでしょう。 ただし、前述のとおり本作はPS VR対応予定なので、これが目的となる場合は購入しても問題ないと思います。 今かと問われると素直に頷くことはできませんが。

ルームシステムはほぼ変更なし。 テコ入れが必要なのはこちらなのでは?

シリーズではお馴染みとなりつつあるルームシステム。これは部屋の模様替えをして自分好みのものにしたり、ボーカロイドメンバーの好感度を上げつつ専用イベントを閲覧したりして、ニヤニヤするものです。

好感度は主にプレゼントを渡すことで上げることができるのですが、上昇率が低いので何度もプレゼントを渡す必要があります。 リズムゲームを5回遊ぶとボカロメンバーからおねだりされ、望むものをプレゼントすれば比較的大きく好感度が上昇するのですが、いかんせんワンパターン過ぎてすぐに飽きてしまいます。

初音ミク-ProjectDIVA-X HD プレゼント1

ルカさんが好きな、たこルカ人形をプレゼント!

初音ミク-ProjectDIVA-X HD プレゼント2

喜んでもらえて嬉しい!(12個目) 同じものを何個プレゼントしてもほとんど同じ反応。 とどのつまり、作業なわけです。

そもそもこのシステムに興味がない私ですら、いい加減どうにかした方がいいと思うほどのマンネリシステムなのです。 トロフィーの対象にもなっているので、渋々やろうと思ったその刹那、あまりにもしんどくて投げ出したほどです。

もちろんこういったシステムが好きな方もたくさんいると思うので、廃止しろとまでは言いませんが、もう少し作業感をなくすシステム作りが必要だと強く感じます。

メインであるリズムゲームやゲームスタイルの変更よりも、何よりこちらを優先して改善するべきだとすら思いますね。

変化はあっても進化はなし。 とは言いつつも従来通り問題なく遊べる内容。

グダグダと書き殴ってきましたが、シリーズが好きなら問題なく遊べますし、購入して失敗する要素も特にないでしょう(楽曲の好みの問題はありますが)。 シリーズでは初となるメドレータイプの楽曲も収録され、新鮮に楽しめる要素も用意されております。

PS4版に関しては未だに価格に納得がいきませんが、PS VR対応前にひととおり遊んでおくのも悪くないかもしれませんね。 ただ、これに8,629JPY注ぎ込むくらいであれば、「初音ミク Project DIVA Future Tone」の購入を強くおすすめします。

初音ミクProjectDIVA FutureTone 画像

Future Toneの画像。 モデリングは異なりますが、グラフィックが素晴らしいだけでなく、200曲以上収録の大ボリューム。 一生遊べます。

これはアーケード版のゲームをコンシューマ向けに最適化したものですが、本作とほぼ同等の価格で200曲以上の楽曲をプレイすることができます(本作は32曲収録)。

フレームレートも本作と同じく60fpsですし、キャラのモデリングは異なるもののグラフィックは非常に良好で、本作よりは感動できるものとなっています。 今にして思えば、先にFuture Toneをプレイしたから本作でいまいち感動できなかった……というのもあるかもしれません。

ともあれ、PS4版を購入するのであれば、後悔しないためにもそれなりの理由を用意しておいたほうが精神衛生上いいでしょうね。

最後になりますが、本作における大きな変化については、シリーズも長くなってきたということもあって、おそらくマンネリ回避のための一手だったのでしょう。

しかし大きな変化というのは、必ずしもマンネリ回避に傾くとは限りませんし、仮にマンネリを回避できたとしても、それが良いものになるかはまた別の話です。

個人的な意見を言わせていただくと、私は従来のシンプルなシステムがとても好きだったので、今回のゲームスタイルになるくらいだったら従来のままであってほしかった……というのが、本作をプレイして思った率直な感想です。

いくらシリーズが続いてマンネリ化しようとも、良いものは良いのです。 このシリーズはそことはまた別の部分で、まだまだ進化できるのですから。

この記事を書いた人

まるお
まるお
ゲームは主にRPGやアクション、ノベル系アドベンチャー、リズムアクションを好んで遊びます。
上記ジャンルの記事投稿の際にたまに出現することになると思いますのでよろしくお願いします。
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